花見山公園の休憩所と桜

福島の花見山公園への先代園主の想いとは?

「福島に桃源郷あり」。日本を代表する写真家である秋山庄太郎氏が、花見山公園を賞賛して残した言葉です1979年の春に初めて花見山公園を訪れて以来、約20年間ほぼ毎年のように訪れていたとのことです。

日が昇る早朝、福島駅近くのホテルからタクシーにて花見山公園を目指しました。(福島駅から約15分)タクシードライバーの方は、秋山氏のことをご存じで、道中いかに秋山氏が花見山を愛していたか、身近なところにある花見山に地元民としてどれだけ誇りを感じているかを語ってくださいました。

花見山公園の先代園主阿部一郎氏は、「花には人の心を感動させ、穏やかにしてくれる力がある。本当の幸せを感じることが難しい時代だからこそ、心の癒しを求める人たちに花見山を巡ってもらい、安らぎを感じてほしい」と語っています。

晩年まで 花見山公園の撮影に訪れていた秋山氏は、その想いに共感し通い詰めたとのことです。

季節とともに移りゆく花景色「花見山公園

花見山公園は、桜や桃など約70種類もの花々が咲き競う様は百花繚乱です。

花見山公園では、ヒガンザクラやハナモモ、ハクモクレンが爛々と咲き誇り、見ごろを迎えたナノハナやベニバスモモと鮮やかな色の対比を見せ、心が高揚します。

花見山公園 では、30分・45分・60分の散策コースが設定され、それぞれの体力や時間、好みに合わせて自由に散策できます。頂上までの道のりは、鮮やかな花の色が次々と現れ、時間とともに変わる光により色の光景は劇的に変わっていきます。

頂上に辿り着く頃から、残雪の残る吾妻連峰と花とけぶる福島の街並みを一望することができ、春のすがすがしい山の澄んだ空気に癒されます。何色もの花に包まれた道が続き、頭上から花が降り注ぎます。

季節が変わり花見山を歩くと、その道のりは季節の花の色に次々と彩られるでしょう。

引き継がれた花見山公園への想い!山を花で彩る、福島の桃源郷!

花見山公園には、代々の園主やそのご家族のひたむきな生き方と思いが重なります。昭和10年、先々代、伊勢次郎氏が雑木林の山の開墾を始め、花木を植え、昭和34年に「花見山公園」と名づけ、山いっぱいの花畑を一般開放しました。先代園主阿部一郎氏が、長い間その公園を守り続け、大切に育ててきました。

朝日がまだ昇る前に、花見山の小道を歩いていると、山の奥で花の手入れをしている三代目の阿部一夫氏の姿が見えました。一夫氏が、2013年に先代が亡くなられてから三カ月後に出されたメッセージが思い出されます。

「父から教わった“どんな災害にあっても、花は、春になればまた美しく咲き誇り、人々の心を癒す”という花の力の大きさを皆様にお伝えできるよう、熱意をもって頑張りたいと思っています。」

連綿と引き続けられた温かな人の想いから創造された“桃源郷”が、福島にありました。

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