三国峠の松見大橋と紅葉

日本で、最も早く紅葉を迎える、三国峠、層雲峡、そして天人峡エリア。

ドライブするだけでも、絶景の連続ですが、黒岳ロープウェイ、銀河の滝や紅葉谷のライトアップ、そして天人峡の柱状節理や羽衣の滝と見どころはつきません。

三国峠の紅葉の天空ドライブ

冬の訪れを最も早く迎える峠が、北海道の国道の中で一番標高の高い峠、三国峠(標高1,139m)でしょう。

緑深い夏の大樹海も迫力がありますが、秋にはその全てが紅葉し、新緑から黄色や紅色に染まり、まさに絶景のドライブルートです。

秋のドライブは、透き通った青空がどこまでも続き、まるで天空を走っているかのような気分になります。

上を見上げると、青空を突き刺すように、緑、黄、赤の樹々が茂っています。

三国峠の紅葉を象徴する景観が、樹海を背景にS字カーブを描く松見大橋ではないでしょうか。

大自然の中に、高さ30m・長さ330mの松見大橋と樹海とが織り成す美しい眺めはスケールが大きく見逃せません。

コマーシャルにも使われる、ヨーロッパやカナダの山岳地帯を横断するような豪快な景観です。

また三国峠の展望台脇にあるカフェでは、店主自慢のハンドドリップコーヒーやソフトクリーム、絶品のカレーが旅人を癒します。

層雲峡温泉で、秋の空中散歩

黄色に染まった白樺林を軽快に飛ばし、三国峠をくだると、日本で1、2の早さで紅葉が訪れる地、層雲峡(そううんきょう)があります。

北海道の屋根と呼ばれる大雪山系の北東側にあり、標高1,984mの大雪山系の黒岳山麓、標高約670mに位置します。

温泉街の南側にそびえる大雪山系の黒岳山頂付近から紅葉がはじまり、徐々に紅葉前線が山を下って10月上旬くらいになると温泉街が彩りに包まれます。

層雲峡温泉の紅葉観光でのおすすめは、「大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイ」です。

標高約1,300mの黒岳駅(5合目)に到着すると、空気がひんやり感じ、季節の先取りです。黒岳駅の駅舎屋上にある展望台からは、山々の絶景が広がります。

常緑の高山植物と、紅葉した樹々のコントラストが本当にすばらしく、山頂からは、山が錦をまとった爽快な景色が堪能できます。

ここのロープウェイは早朝から運行しているので、朝一番に訪れると雲海が見えることもあります。

層雲峡では、黒岳ロープウェイ以外にも、「銀河の滝」や「流星の滝」など見どころいっぱいです。

落差104メートルの銀河の滝は、分岐瀑となっており、幾筋にも及ぶ白い糸のような水の流れが優美で洗練された美しさをかもし出していることから「雌滝」との別名を持っています。

柱状節理の断崖絶壁から流れ落ちる迫力の水飛沫と岩肌を彩る紅葉との鮮やかなコントラストは必見です。

層雲峡紅葉谷のライトアップ「奇跡のイルミネートⅡ」

層雲峡の紅葉谷は、登山装備は不要で、スニーカーと動きやすい服装であれば誰でも紅葉谷の散策を楽しむことができます。

色付くトドマツやカエデなど美しい秋の自然を堪能しながら「クマゲラ広場」や「オンコ岩」などの名所を巡ります。

その紅葉谷では、2018年に、色づく木々を夜にライトアップする「奇跡のイルミネート」が初めて開かれました。

層雲峡観光協会が30年前から温めてきた夢でしたが、直前に胆振東部地震が発生しました。節電に伴う自粛ムードが全道に広がる中、「層雲峡の元気を届け、観光客の心を明るくしたい」と開催を決断したとのことです。

散策路入り口付近にあるモミジやナナカマドを50基の発光ダイオード(LED)の照明で浮かび上がらせました。

2019年は、以下の通り、「奇跡のイルミネートⅡ」が開催されています。

開催期間:2019年9月14日(土)-10月14日(月・祝)

開催時間:午後6:00 ~ 午後9:00

会場  :大雪山国立公園・層雲峡温泉紅葉谷散策路

参加費 :奇跡のイルミネート会場への入場は無料となります。

 ※イベント期間中は毎日午後6-9時の間15分間隔で、層雲峡温泉入口から奇跡のイルミネート会場までの無料往復シャトルバスを運行されます。

柱状節理の芸術「天人峡」

もう一つの注目の紅葉スポットが、旭川の奥座敷とも呼ばれる天人峡(てんにんきょう)です。

ここ天人峡は、東に旭岳や大雪山を臨む大雪山国立公園内に位置し、柱状節理(ちゅうじょうせつり)の険しい渓谷に広がる美しい紅葉と温泉郷で有名なスポットです。

北海道上川郡にある忠別湖(ちゅうべつこ)の東方面へと続く道々213号線は、すぐ近くに忠別川が流れ、風光明媚な渓谷が広がっています。

急な傾斜の山肌が鮮やかな紅葉により埋め尽くされ、見事な自然景観を魅せます。

道々213号線の最奥部へ進んでいくと「天人峡温泉」があります。

柱状節理の見事な絶壁は、切り立った岩肌からは大地の脈動が感じられ、地球の歴史に思いを馳せます。

自然災害からの復活、羽衣の滝への道

この地には古くから伝わる羽衣伝説があり、それは昔々、この地を訪れた心優しき若者が山賊に奪われた天女の羽衣を取り返してあげた際、天女がそのお礼にと舞を踊り、その舞によって小さな滝が羽衣の如くに美しく大きな滝に生まれ変わったというものです。

それが今、天人峡随一の人気を誇る「羽衣の滝」なのです。

ところが、2013(平成25)年5月に大規模な土砂崩れが発生しました。

これにより遊歩道および展望台が壊滅的なダメージを受け、以降、復旧工事のため長らく通行止めになっていました。

羽衣の滝への遊歩道の通行止め・路線バスの運行廃止、この2つが重なり、観光への大きな痛手を引き起こしたことになります。

5年の歳月をかけ、2018(平成30)年6月11日、全面開通を迎えました。

まだ一部復旧工事が続いているところもありますが、道は整備され、新たな遊歩道とともに観賞台もリニューアルされていました。

渓谷美もそのままに、羽衣の滝の美しさももちろん健在でした。

落差270m、7段の岩肌を流れ落ちる北海道最大かつ全国第3位を誇る名瀑「羽衣の滝」が、黄や赤に染まる渓谷に、天女の羽衣の如くしなやかで気品あふれるたたずまいを見せます。

6年ぶりのその光景は、訪れた多くの人を、以前と変わらず癒し、力をあたえていました。

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