「白川郷と五箇山」合掌造りの日本の原風景を訪ねて!

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「白川郷」壮大な日本の原風景 「合掌造り」!

日本の原風景が残る白川郷と五箇山は、春夏秋冬表情を変えて、旅人を迎えます。5月から6月にかけての白川郷や五箇山は、長くて厳しい冬と完全に決別し、緑や花で一気に華やぎます。早朝訪れた初夏の白川郷は、青空の中緑が眩しく、空気も澄んでいて残雪の白山連邦がくっきりと見えていました。

この時期らしく、水を湛えた田んぼが多く見られ、合掌造りの建物や山々を写し出します。緑が多い中でひときわ目立っていたのが田んぼの畔に咲いていた青紫の花、アヤメが合掌集落のちょっとしたアクセントになっていました。 

屋根の形が手をあわせている形をしていることから合掌造りとよばれています。合掌造りの建て方は家が南北に面して建てられています。これは風向きを考え、特に白川に吹く風の抵抗を最小限押さえ、屋根に当たる日照量を調節して夏涼しく、冬は保温されるようになっているそうです。

山間にあった集落では農地を少しでも確保するために、住居の屋根裏を活用する必要がありました。家屋の屋根裏では家内工業として和紙漉き、塩硝作り、養蚕が行なわれ、明治時代以降、必要に応じて家屋が大型化しました。

白川の荻沼集落は、南北方向に約 1,500 メートル、東西方向には最長で350 メートル の広がりの集落で、45.6 ヘクタールと世界遺産登録地域の60%以上を占めます。国の重要文化財に指定されている、江戸時代の名主の家「和田家住宅」もここにあります。

村の奥の坂道を登り、丘の上から白川郷の全体像を眺めると、壮大な日本の原風景が一面に広がり感動します。四季折々訪ねたい絶景ポイントです。

五箇山 相倉集落」村人総出で守る合掌造り”茅葺の文化”

次に訪れた相倉集落は、南北約 500メートル、東西に約 200~300 メートルほどの広さ、20棟の合掌造り家屋が残る集落で、世界遺産登録範囲は18ヘクタールです。

白川郷の合掌造り家屋は建物の平(長辺側)に出入り口がありますが、五箇山の合掌造り家屋は建物の妻(短辺側)に入り口があるのが特徴だそうです。

合掌造り家屋20棟のほか、寺院や神社、土蔵、板倉などの伝統的な建物や雪持林、神社の社叢、畑家の石垣、水路、旧道などが保存すべきものとして特定されています。

ちょうど茅葺屋根の張替えが行われていました。村人総出で行われる屋根の葺き替えは、「結(ゆい)」と呼ばれる相互扶助の精神で行われ、建築物とともに後世に守り伝えるべき貴重な文化として評価されています。

五箇山 菅沼合掌集落」悠久の時を刻む合掌造り”逆さ合掌”

最後に富山県五箇山の菅沼合掌集落を訪ねました。3つある世界遺産合掌造り集落(白川郷・菅沼・相倉)の1つで、4,4ヘクタールと最も規模の小さな集落です。この集落に現存する合掌造り家屋はわずか9棟で、白川郷の60棟、相倉の20棟に比べれば、なんども素朴な山村風景です。

谷間のわずかな河岸段丘にある集落で、周囲は人の手がおよばない、ありのまま自然が豊富な閑静な環境で、神社の社叢などが保存され、白川郷と異なり、人の波が途絶え静まり返り、独特の悠久の時を刻んでいます。

緑に囲まれ、水を張った田んぼに合掌造りが逆さまに映る「逆さ合掌」が印象的でした。

もはや日本だけではなく、世界中から訪れる日本合掌集落の心安らぐ風景。そこに、日々の生活が息づいており、その暮らしそのものに旅人はどこか懐かしく感じる自身の想いになんともいえない心地よさを感じます。

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