エゾエンゴサクとエゾリス

浦臼神社を彩るエンゴサクとカタクリの花絨毯

雪に覆われて白黒の世界だった北海道にも、緑が芽吹き、花が咲くようになると様々な色で溢れかえる季節がやってきます。

平成最後の日、2019年4月30日、北海道浦臼町の浦臼神社では、北国に春の訪れを告げるエゾエンゴサクやカタクリの花が見頃を迎えていました。桜の開花よりも少し早く、春の訪れを知らせてくれます。

札幌から車で90分、空知地方の浦臼町にある浦臼神社は、国道275号の「道の駅つるぬま」の裏山にあります。道の駅に車を停めて、札沼線の線路沿いに札幌方面へ約1分で踏切を渡り、目の前の急階段を上ると鳥居があり、奥に浦臼神社が見えます。

浦臼神社は、エンゴサク(青色の花)とカタクリ(紫色の花)の群生があるので有名です。境内は、カタクリとエゾエンゴサクが咲き乱れ。その光景は、鮮やかな絨毯を敷き詰めたようです。

開花を迎えるゴールデンウィーク(4月下旬から5月上旬)には、全国各地からカメラマンや観光客が訪れ、色鮮やかなエゾエンゴサク・ブルーとカタクリ・ピンクに染められた幻想的な風景と花の香りを楽しんでいます。

浦臼神社の裏手には、町の開基100年を記念して1999年に開園した、「いこいの森公園」が広がります。公園からは、浦臼山を中心とした残雪に覆われたピンネシリ山系の秀逸な山並みを一望できます。周囲の田園風景も美しく、この風景を見るだけでも、さわやかで心地よい気分にさせてくれることでしょう。

童話の世界に迷い込む!花絨毯に佇む森の妖精エゾリス

夜明け前から、多くの人が訪れ、「春の妖精」と呼ばれる青色のエゾエンゴサクと紫色のカタクリの花々舞台に、主役の登場を待ちます。花々と共に、集めているエゾリスです。いつ会えるかわからないエゾリスが、花の絨毯を走り回る、その愛おしい姿を思い浮かべ、その時を待ちます。

日が昇り、光が花々に届き始め、鮮やかな色が輝きを放ちます。

何処からともなく、エゾリスが現れました。会話が止み、待ちかまえたカメラマンのシャッター音のみが鳴り響きます。平成最後のこの日を慈しむかのように、エゾリスは動じることなく、愛くるしい姿で楽しませてくれました。

鮮やかな青やピンクの花の中にたたずむエゾリスはなんともかわいらしく、童話の世界を見ているかのようです。木から木へと素早く動き、時には花の香りを楽しむかのように、立ち止まります。夢の上演時間は、数分だったでしょうか。それでも、脳裏に焼き付く映像を残し、舞台の主役は消えていきました。

エゾリスが去った後には、アカゲラやヤマガラ、シジュウカラなど様々な種類の野鳥が飛び回っていました。神社の樹々に降り立つ、アカゲラもまた。エゾエンゴサクの花を背景に春らしい風景を演出していました。

エゾリスや野鳥が、安心して暮らせる浦臼町の環境に、心がじんわりと癒され、平成最後の日にみた幸せな光景に感謝しました。

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