青森県の奥入瀬渓流の新緑は、光に輝く緑の葉や苔が水に映え、「阿修羅の流れ」や「三乱の流れ」や「銚子の滝」など絶景の連続です。ここでは、奥入瀬渓流の新緑の見頃時期、2021年の新緑のベストシーズンはいつか、おすすめのトレッキングコースや見どころ、トレッキングの服装について紹介します。
目次
奥入瀬渓流の新緑の時期はベストシーズン?
青森県の十和田八幡平(とわだはちまんたい)国立公園内を流れる奥入瀬渓流は、特別保護地区に指定され、十和田湖と一緒に名勝及び天然記念物に指定されています。
全長約14kmの緩やかな渓流で、すぐ横に遊歩道が整備されています。
渓流沿いの遊歩道を散策すると、14ヶ所の滝や見上げる高さの断崖、苔むした岩、天然の緑の香りなど、大自然を感じることができるのでおすすめです。
雪解けと共に訪れる春は、木々が芽吹き、渓流が優しい色合いの新緑に包まれる時期です。
奥入瀬渓流は、約300種類以上の苔が生息するなど、多様性のある美しい自然が広がり、新緑の季節には、遊歩道を歩いているだけで癒やされるパワースポットでもあります。
絵画のような水流や滝、断崖絶壁の奇岩、神秘の輝きを見せる奥入瀬渓流は、新緑や紅葉、氷瀑と季節ごとに異なる表情を魅せます。
本州最北端に位置する青森県の春は、幹の周りが丸く溶ける現象「根びらき」や産毛がついた新芽、赤く色づく新葉から若葉が出始め、艶やかな緑色「新緑」を楽しむことができます。
奥入瀬渓流のベストシーズンは秋の紅葉と思われている方も多いですが、新緑のシーズンは、たいへん貴重で、春から初夏の奥入瀬渓流は散策に最も適しているでしょう!
「八甲田・十和田ゴールドライン」は、青森市街~八甲田山~奥入瀬~十和田湖を結ぶ国道103号線と102号線を総称した八甲田のドライブルートです。
本州最北の連峰である八甲田山や奥入瀬渓流など、非常に美しい八甲田の景色を楽しめるところが魅力です。
ヘアピンカーブが続く樹林帯を進み、早朝でも新緑は眩しく、残雪の山並み、水芭蕉等季節が少し戻る感覚があります。
奥入瀬渓流の新緑の見頃時期はいつ?
「新緑」とは、初夏に見られるみずみずしい緑色の若葉のこと、また、その木々のことで、冬に葉を落とした木々が春に新しい芽を吹かせ、初夏に新しい葉をつけて成長していく様子を表現しています。
奥入瀬渓流の新緑の見頃時期は、5月下旬~6月下旬頃でしょう!
2021年は、温暖な気候の影響もあり、5月中旬から奥入瀬渓流の新緑を見る事ができるでしょう。
奥入瀬渓流のトレッキングコースのおすすめは?見どころは?
奥入瀬渓流には、焼山~子ノ口間に道路と平行して14kmの遊歩道があり、全区間を徒歩で散策した場合の所要時間は5時間ほどとなります。
遊歩道の中間地点には石ケ戸「いしけど」休憩場があり、見所が集中している石ヶ戸より上流の区間(石ヶ戸~子ノ口)は約8.9km 3時間の所用時間となっています。
奥入瀬渓流は十和田湖から流れ出ている川ですので、子ノ口から歩くと下り道、石ヶ戸から歩くと上り道になります。
下り道の方が確かに楽ですが、川や滝が流れてくるのを見ながら、下流から上流に向かって進むのがおすすめで、白いしぶきを見ながら歩けて断然迫力もあります。
焼山〜三乱の流れ(さみだれ)の手前までの約5キロは、森が深く茂るエリアで少し薄暗いです。
三乱の流れ〜雲井の滝までの2.5キロは、徒歩で片道1時間半ほどです。
奥入瀬渓流の最もおすすめのトレッキングコースは、石ヶ戸に車を駐車して、石ヶ戸から、十和田湖の子の口までを歩く8.9kmのコースでしょう。
石ヶ戸は、奥入瀬渓流の散策の途中にある休憩所です。
ラーメンやうどんなどの軽食もとれて、お土産も置いてあります。
トイレと奥入瀬渓流のパネルなどがある展示室もあり、ゆっくりできるスペースもあります。
奥入瀬渓流の中流域~上流域にかけて、観光ポスターなどでよく目にする「阿修羅の流れ」や、3つの流れの合流地点で面白く美しい表情をみせる「三乱の流れ」、”ジャパニーズ・スモール・ナイアガラ”とも呼ばれる「銚子大滝」と、見どころが豊富です。
石ケ戸(いしげど)は、とても巨大な岩で、横幅5m、厚さ1mほどです。
昔女盗賊が住んでおり、川を渡るために旅人におんぶしてもらい、そのスキに旅人を襲い、ものを奪っていたという伝説もあります。
新緑の時期に訪れたら見ておきたいのは、川が激しく流れ、しぶきをあげる「阿修羅の流れ」と呼ばれるスポットでしょう。
奥入瀬渓流を代表する景観で、奥入瀬の中でも特に入り組んだ激しい流れで、うっそうと茂った木立の間を激しく流れるさまは、まさに阿修羅のようです。
岩をも砕いてしまうような激流ですが、遊歩道から安全に見る事ができます。
奥入瀬渓流を6月初旬にトレッキングしていくと、前夜の雨にもかかわらず水が澄んでいて、木々の緑が目に鮮やかです。
渓流に沿って歩くこと数時間、十和田湖に達するまでの道のりを、快晴の空の下、新緑の柔らかい緑に木漏れ日が降り注ぐ中、ため息が漏れるほどの美しさに立ち止まってはまた歩き、歩いては立ち止まり・・・を繰り返しながら水の音と風による葉音のみの静寂の中進みます。
木立を縫うようにして流れる清流がすがすがしく、樹々、石苔やシダなどのいっぱいの緑がまぶしく輝きます。とにかく美くしいの一言につきます。
大自然の中にいても、どこか詫び寂びが漂う可憐な風情を感じます。
白いしぶきが美しい雲井の滝も人気スポットで、滝壺のすぐ下まで行けます。
上流部は、銚子大滝などの大きな滝など、多くの滝が見られるエリアです。
奥入瀬渓流の滝で一番の水量を誇る銚子大滝は幅20m、落差7mと存在感抜群で、渓流を遡上してきた魚を拒む、別名「魚止めの滝」とも言われています。
銚子大滝は柵があり、雲井の滝のように近くで見ることができません。
阿修羅の流れ、雲井の滝、九段の滝、銚子大滝と有名なスポットも多く、一つ一つの水の流れ方や勢いが異なるので飽きることがありません。
山々を川面に写す「十和田湖」の壮大な光景とは?
歩き続き、最後は十和田湖に到達します。
閉ざされた渓流沿いの道と眼下に広がる湖の雄大さ、そのコントラストはまた素晴らしい景色です。
子の口まで歩いたら、バスでも石ヶ戸に戻れますが、レンタルサイクルにて緑の道を疾走することをおすすめします。
何も考えずにただ自然に身をゆだねることのできる稀有な時間。
忘れることができない初夏のひとときとなりました。
奥入瀬渓流のトレッキングの服装は?
奥入瀬渓流の散策路自体は距離は長いですが、高低差はほとんどなく道も平坦です。
アブや蚊といった虫に悩ませられることも少なく、初心者でも安心して散策を楽しむことができます。
服装も特別な準備などは必要ありませんが、長袖・長ズボン、多少足元が濡れていても大丈夫な靴、タオルを常備してください。
帽子については、真夏の盛りでも渓流沿いの木々が太陽を遮ってくれますが、念のため準備しておきましょう。
青森県の気温は東京・大阪方面と比べ、約1ヶ月、内陸や山間部で1.5~2ヶ月程前後しています。
東京・大阪で汗ばむような気温でも奥入瀬渓流では肌寒く感じる気温であることは当たり前です。
特に現地と東京・大阪との寒暖差が大きくなるGWや、秋の連休時に奥入瀬方面に訪れる場合は服装には十分注意して、寒くならないように厚手のものも用意しておきましょう。
まとめ:奥入瀬渓流の新緑の見頃時期はいつ?トレッキングコースの見どころや服装は?
ここでは、奥入瀬渓流の新緑の見頃時期、2021年の新緑のベストシーズンはいつか、おすすめのトレッキングコースや見どころ、トレッキングの服装について紹介します。
ぜひ参考にしていただき、日本を代表する奥入瀬渓流の様々な表情をご覧ください!