
琵琶湖疏水の一部の蹴上(けあげ)インクラインは、今では桜の名所として知られています。傾斜鉄道跡に沿って約90本のソメイヨシノなどの並木が続き、線路内を散策できます。ここでは、蹴上インクラインの桜の見頃や2021年開花状況、混雑状況やアクセスや駐車場についてまとめました。
目次
蹴上インクラインとは?

蹴上インクラインは、蹴上舟溜から南禅寺舟溜までの斜面に舟を往復させるために敷設された傾斜鉄道です。
蹴上から岡崎への落差を利用して、水力発電が行われていますが、船はそのまま通過できません。
そのために船を乗せて線路で傾斜を下るために、傾斜鉄道(インクライン)が作られ、蹴上インクラインとなりました。
南禅寺と蹴上の船溜りと比べると、36mほどの高低差があります。
蹴上インクラインは、当時、ロープのついた台車に舟を乗せて、巻上機で巻き取りながら引き上げ、この落差を運搬していたのです。
蹴上インクラインは明治23年1月に完成し、翌12月から運転が開始され、昭和23年11月まで実際に使われていました。
この時代では、人馬に頼っていたため、水力発電を利用した舟を運ぶ鉄道(蹴上インクライン)は、将来の京都の発展に大きく貢献した存在でした。

インクラインは廃線となりましたが、土木遺産としての価値が認められたことにより、昭和58年には「京都市の文化財」に指定され、今もその当時の姿を見ることが出来ているのです。
悠久の時を刻んだ、廃線となった鉄道を歩いてみると、まるで時が戻っていくよな、なんともいえない不思議な感覚になります。
蹴上インクラインの線路沿いが、桜並木となっており、春には多くの花見客でにぎわいを見せています。
蹴上インクラインの桜の見どころは?

桜の季節には、蹴上インクラインの線路沿いにソメイヨシノ、ヤマザクラが咲き乱れ、線路を辿って桜を楽しむことができる名所でもあります。
大粒の砂利と、石畳、古い枕木、そして赤みを帯びた鉄のレールが、南禅寺の船溜りまで続いています。
ゆるやかに傾斜したレール跡に沿って、見事なソメイヨシノのトンネルが続きます。

春に蹴上インクラインの線路に立てば、年季の入った線路が、桜のトンネルを貫くように続き、幻想的な雰囲気がひろがります。
長さ約580mの蹴上インクラインに足を踏み出すと、当時の時代にトリップしてしまいそうな間隔です。

結婚の記念に撮影している、和服姿の男女が、蹴上インクラインの桜に調和していました。

両脇に桜の並木が続く春のインクラインは、忘れる事のできない幽玄の世界でした。
蹴上インクラインの桜の見頃や2021年開花状況は?

蹴上インクラインの桜は例年3月下旬~4月上旬が見頃になっており、4月の初旬ごろに満開になることが多いです。
桜の本数は、90本(ソメイヨシノ、ヤマザクラ)です。
近年特に人気のある場所なので、混雑が予想されます。
日が昇る頃、早朝に桜を鑑賞することをおすすめします。
優雅にリラックスした時間を楽しむことができるでしょう!
また、初々しい桜の咲き始めも蹴上インクラインの風景も際立ち、桜の花びらが舞い散るインクラインも風情がありおすすめですよ!
蹴上インクラインの桜は、2021年4月2日現在、見頃が続いていますが、そろそろ散っていく桜もまたきれいになってきています。
蹴上インクラインの桜は、公式で開花情報を出しているところはありません。
ツイッターやインスタでも、開花情報を検索してください!
蹴上インクラインの場所やアクセスや駐車場は?

蹴上インクライン
住所:京都市左京区粟田口山下町~南禅寺草川町
アクセス:地下鉄「蹴上駅」から徒歩約5分
地下鉄「蹴上駅」を使うのが1番効率良く、蹴上インクラインに行くことが出来ます。
京都市営地下鉄「蹴上駅」の駅から地上にでると、後方には桜で覆われた蹴上インクラインの線路が続きます。
線路沿いを少し進み、古めかしい赤煉瓦が積み上げられてできた「ねじりまんぽ」をくぐり、すぐ右手には広場へ続くなだらかな坂が続きます。
ここを登ると、線路へとたどり着きます。
車で行く場合は、周辺の有料駐車場を利用することになります。
インクラインから徒歩3分程の所にありますが、、混雑はもちろん駐車料金は少々高めの設定になっています。

まとめ:蹴上インクラインの桜の見頃や2021年開花状況は?混雑状況やアクセスや駐車場は?
ここでは、蹴上インクラインの桜の見頃や2021年開花状況、混雑状況やアクセスや駐車場についてまとめました。
是非参考にされて、蹴上インクラインの春の情緒ある風景をお楽しみください!