桜に囲まれた石舞台古墳

万葉集ゆかりの明日香村をサイクリング!

蘇我馬子(そがのうまこ)の墓とされる「石舞台古墳(いしぶたいこふん)」や、中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)と共に「大化の改新」を実行した藤原鎌足(ふじわらのかまたり)生誕の地として知られる、奈良県明日香村(あすかむら)をサイクリングしました。

明日香村は、「飛鳥時代」593年から694年までの約100年間日本の都があった場所で、新元号「令和」の発表後話題となっている、日本最古の和歌集「万葉集」ゆかりの地でもあります。春の菜の花、桜、秋の彼岸花、そして棚田の風景が広がり、昔ながらの日本の原風景を感じることができます。

「明日香村」をサイクリング !万葉集時代の原風景!

飛鳥駅前のステーションで、電動自転車を借りて、春の心地よい風を感じながら、明日香村をサイクリングしました。駅を出て国道を渡り直進すると、もう既に檜前川沿いの道が桜並木です。

高松塚古墳近くの畑では、ゆるくカーブしながら続く道に、桜の木がぽつぽつと現れ、絵本の中の里の風景のようなのどかな景色が楽しめます。

飛鳥川の周辺も、桜並木の遊歩道が整備され、快適なサイクリングを満喫できます。

自転車を降りて、座ってゆっくりと景色を楽しむ家族も、あちらこちらで見かけました。

坂道をサイクリングで登り明日香村の「岡寺」

途中、坂道をサイクリングして、「花の寺」と呼ばれる岡寺に立ち寄りました。「飛鳥の岡にある寺」として、岡寺と親しみをこめて呼ばれていますが、正式な寺名は龍蓋寺(りゅうがいじ)といいます。

飛鳥の地を見晴らす小高い丘に位置し、起伏のある境内では、四季折々の花々も楽しめます。この時期は、境内の桜の花と椿の花に迎えられました。これから、シャクナゲ、牡丹、シャガ、山吹などが咲き誇り、まさに「花の寺」と呼ぶにふさわしい華やかさをむかえるでしょう。

明日香村のサイクリング!日本最古の仏像「飛鳥大仏」へ。

坂道を降りて静かな田園風景が広がる飛鳥の里を走ると、日本最古の仏像「飛鳥大仏」がある飛鳥寺に到着しました。訪れたのは、ちょうど「花会式」が執り行われる日(4月8日)でした。

花会式とは、お釈迦様の誕生を祝う法会であり、この釈迦誕生会が日本で最初に行われたのが飛鳥寺です。

飛鳥寺は596年、女帝・推古天皇の時代に、豪族・蘇我馬子が創建した日本で最初の本格的な仏教寺院です。飛鳥大仏は、609年、当代一流の仏師であった仏師・鞍作鳥(くらつくりのとり)によって造られた日本最古の仏像です。

高さ約3m、当時は銅15t、黄金30kgを用いて造られたそうです。平安・鎌倉時代の大火災によって、全身罹災(りさい)し、補修を受けましたが、面長でアーモンド形の目元に飛鳥彫刻の特色がみられます。

およそ1400年もの間、同じ場所で時代の移り変わりを見守ってこられた優しいお姿に、心のやすらぎを感じます。

当日は、いつも閉まっている本堂正面の扉が開き、飛鳥大仏を外から参拝することができました。お釈迦様の誕生時、甘露の雨が降り注いだとの伝承により、本堂前の誕生仏に甘茶をかけてお参りしました。

明日香村のサイクリング!桜に包まれた2,300トンの巨大岩「石舞台古墳」

最後にサイクリングで訪れたのが、飛鳥を代表する「石舞台古墳」です。日本最大級の横穴式石室を持つ古墳で、国の特別史跡に指定されています。30数個の巨大な岩を用いて作られた、日本有数の大きさを誇る「方墳」です。その総重量は約2,300トンにも及び、今からはるか昔に作られたことを考えると、途方も無い土木作業だったことでしょう。

石舞台古墳では、外部と結ぶ通路部分「羨道(えんどう)」を通って、棺を納める玄室内に入ることもできました。たくさんの桜が、古墳を取り囲むように咲き乱れています。古墳周辺に張り巡らされた濠を歩いて、様々なアングルから古墳の様子を眺めることができました。

桜の花びらに包み込まれ、周囲は「飛鳥歴史公園」として整備されており、ひなたぼっこをしたり、犬の散歩をしたり、家族連れで賑わっていました。

石舞台古墳の菜の花は、ちょうど手前に菜の花、奥に桜が咲いていて、黄色とピンクのコントラストが見事です。 

明日香村のサイクリング!幽玄への誘い「石舞台古墳」ライトアップ

石舞台古墳夜桜ライトアップ期間中、幽玄の世界の誘い「傘の華」が、夜桜とともに優しい灯りに包まれます。夜桜を背景に、ライトアップされた石舞台古墳は、まるで静かに太古の眠りについているような佇まいで、見る者を飛鳥時代へと誘うかのようです。

明日香村には、日本最古の歌集・万葉集に詠われた地名が数多く存在し、万葉故地の中でも最も多いとされています。今も豊かな自然を保つ万葉のふるさとと呼ばれる明日香村を巡り、万葉集に詠まれた風土や景観を体感できたことに多くの幸せを感じました。平成が間もなく終わりを告げ、新元号「令和」の時代の幕開けが刻々と近づいています。

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